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branding, Design, News

対談
マイナビブランドは
何故成功したのか?
[前編]

1973年の創業以来人々に長く親しまれてきた「株式会社 毎日コミュニケーションズ」を、「株式会社 マイナビ」に2011年に社名変更。
 
今では首都圏をはじめ、国内では非常に高い認知度を誇っている、ブルーのウェーブで表現された現在の「マイナビ」ロゴマークを、サービス・ロゴとして2006年に検討してから今年で10年!ということで、当時のプロジェクトチームの第一線で活躍されていた株式会社マイナビ 社長室広報部部長の鳴海氏に、「マイナビ」ロゴマークをデザインした弊社チーフデザイナーのマッティン・ハンソン(以下、マッティン)と一緒に当時の様子を振り返っていただきました。

鳴海 「マイナビウェーブのロゴマークを検討しはじめたのが2006年。2007年3月に、統一サービス名として導入してから、約10年が経ちました。
現在はコーポレート・ロゴともなっている、『マイナビ』ロゴマークですが、はじめは、サービス・ロゴとして発表したものでした。それからマイナビブランドの一定の定着を受けて、2011年10月に社名も、株式会社 マイナビに変更するとともに、コーポレート・ロゴに導入し、今に至ります。
 あらためてこの10年を振り返り、当時企画提案に参加していただいたデザイン会社、広告会社、PR会社の皆様をはじめ多くの方々のお力で、現在のマイナビがあることに改めて感謝致します。この場をお借りする形になりますが、改めて御礼とご挨拶を申し上げたく、今回に限りお話をさせていただきます。」
 
10年を思い返すように、丁寧に一言ずつ振り返る鳴海氏。
まずは、現在のマイナビを象徴するあのブルーウエーブのロゴマークが生まれた背景について聞かせていただきました。

あの「マイナビ」ロゴマークが
生まれた背景とは?
そこには当時の葛藤や決断のドラマがあった。

マッティン 「マイナビでの最初の大きな仕事は、『毎日コミュニケーションズ』の人材情報サービスの事業、『マイナビ』のサービス・ロゴ制作でした。」
鳴海 「そうでしたね。」
マッティン 「まず、現在のコーポレート・ロゴにもなっている『マイナビ』ロゴマークに込めた意図を説明します。このマークは、2つの要素で構成されています。ウエーブとドット。まず、波型の「マイナビWave」は、My NaviのMとNをイメージしながら、毎日を懸命に生きる人の人生を波動として表現しています。そしてこの右下にある点、「マイナビDot」は、ユーザーや顧客の成長と成功のためにマイナビが提供する「キッカケ」を象徴しています。
 
2006年の8月に(当時の担当者)に出会って、このサービス・ロゴが決定するまでに半年かかりましたね。デザイン案は、100以上考えました。面白いと思ったのは、今のロゴデザインは、その100以上の案の中で、実は一番初めに出た案だったということ。初めてマイナビを訪れた印象、現状や課題についてお聞かせいただいたことをもとに、マイナビが目指したい先や今の思いは、こういうことかなあ…と思い、手で描いたものでした。それでも当時は、「マイナビ」をカタカナで書くのか、ローマ字で書くのか、両方なのか、それさえ決まっていなかった。だからこそ、たくさんの案を出しましたね。そんな中で12月末くらいにロゴが決まったのですよね。」
鳴海……「そういえば、2006年にマイナビロゴが決定したときの取締役会のこと、覚えていますか?(笑)」
 
マッティン 「もちろん、覚えています。あれは忘れられないですよ……(笑)」

生まれたての「マイナビ」ロゴマークは、
もう1つ波が多かった!?

鳴海 「通常、ロゴ変更などの重要案件の最終決裁は取締役会で決定します。取締役会にマイナビのロゴマークについて提出し、あっさり決定するかと思いきや侃侃諤諤。マッティンさんにはオフィスに控えていただいて、取締役会で出てきた修正点を、すぐにマッティンさんにお伝えして直していただいて、それをまた取締役会の場に持って行き……」
 
マッティン 「そうそう。ずっと会社でスタンバイしていました。(笑)
そのやり取りの仕方だけでも忘れられないけど、今の「マイナビ」ロゴマークの形は初めの案では、今のものよりもう一つ、波が多かったんです。『m』と『n』を結んだ形。それに、波ももっとゆるやかだった。」

ただ、取締役会で“現場で使用していく際には、横長すぎるロゴマークが使用しにくい”という指摘を受けて、もうちょっと短くできないか、もうちょっと、もうちょっと……という微修正をしながら生まれたんです。」
 
鳴海 「懐かしいですね。そうそう、それで取締役会でOKが出て、無事その日のうちに決定することができたんです。そのやりとりは、ものすごい緊張感に包まれていましたし、今当たり前のようにある、ロゴマークですが、マッティンさんをはじめとし、生みの苦しみを皆で経験しやっと誕生したものになります。」
 

紆余曲折の6ヶ月間。
それはまず、“己が何者か”を知ることから始まった。

Q. このサービスロゴ策定・また社名ロゴ策定までの道のりも教えていただけますか?

 
鳴海 「そうですね。……紆余曲折の半年間、濃い6ヶ月間だったと思います。
一番初めの課題は、ロゴをつくってください、というお願いではなかったのです。」
 
マッティン 「そうですね。」
 
鳴海 「“媒体への効果的な出稿と質の高い広告展開を実施していくためにはどうしたらいいのか”、これが、当時弊社が抱えていた問題でした。
この課題に対して、解決策の見える形がロゴだとすると、そこに至るまでは見えない部分、想いの部分を掘り下げました。“企業としてどうしていきたいのか、どういう事業の展開をしていきたいのか”……日々会社のことを懸命に考えてきていたはずでしたが、あらためて各々が会社の今や今後について考え、その考えをシェアして1つの方向に合わせていくことに大変長い時間がかかりました。」
 
これは、本当に良い機会だったと思います。表面上のデザインを決めるのではない。自分たちのコアコンピテンシーはなんだったのだろうかを考えました。具体的な行動は、当時17名いたマネジメント層に個別インタビューを行ったり、社員に対して会社のブランド認知調査を実施、一般ユーザーの方々からの声をいただいたり。
主にこの3方向から集まった話をまとめ、課題や強みを明らかにし、私達の軸を見つけて行ったのです。」

業界の中でどのようなポジションをとるか。
長い歴史が誇る、創業当時から根付く“らしさ”のDNAを再発見。

マッティン 「当時の毎日コミュニケーションズにとって、急激な市場の変化にどのように対抗するかというのが一つの大きな課題でしたよね。」
 
鳴海 「そうです。そしてそのためには、“今の毎日コミュニケーションズが人々にどう受け入れられているか”という、現状把握・ポジショニングを明確にしていく必要がありました。」
 
マッティン 「毎日コミュニケーションズの当時のロゴマーク『MYCOM』のイメージを調査したところ、真面目さや親しみやすさといった認識結果が多く挙がりました。これは長い歴史が培ってきた毎日コミュニケーションズのポジティブな“らしさ“、大切なDNA。
だからこそ、その思いをサービス・ロゴに込めました。優しいテイストだったり、ウソを言わない、誠実さを出したり。たとえば『マイナビ』ロゴマークのウエーブには、人間にはいい時もあれば悪い時があることも正直に表して、その中でマイナビが何かのキッカケになる存在でありたい様子を提案しました。そしてそれはこのポジションをとらないとこの市場で勝ち残れないのでは、という意味でもありました。」

鳴海 「そうでしたね。社内外のイメージ調査の結果、当時の弊社のポジティブなイメージは、信頼性のある会社・真面目な会社・人のためになる事業を手掛けるといったものだと分かりました。逆にネガティブなイメージでは、業界でのポジションがそれほど高くない・統一したイメージがないという問題点がありました。
統一したイメージがない点を問題点とするのかどうかについては、統一することで事業領域の広がりが狭められてしまうのではという指摘がありました。しかし、まずこのロゴ開発に関しては、ポジティブなイメージにフォーカスして、さらに成長していく意志を描いていこうと強く思っていました。」

Q. コーポレート・ロゴの表記を「MYCOM」からカタカナの「マイコミ」を採用したのも、何か理由があったのでしょうか。

マッティン 「もちろんアルファベットのロゴも候補にありました。しかし、カタカナ表記は単純に分かりやすかった。特にここではアルファベットは5文字で、カタカナは4文字になる。アルファベットの方が短いわけでもなかった。」
 
鳴海「そうですね。やはり選んだ基準についても、カタカナは読みやすく視認性が高かった、というのが大きな理由でした。先にも説明しましたが、社内でさえ『MYCOM』の読み方について、“マイコミ”や“マイコム”と人それぞれの呼び方で呼ばれていました。」


 
マッティン 「真面目さ・親しみやすさ・誠実さと言った、より強く打ち出したい会社のブランドイメージを考えても、老若男女、だれがどう見ても『マイコミ』『マイナビ』だとすぐ分かるカタカナの表記への決断は大切だったように思います。
それを考えると、アルファベットだとある意味で離れてしまったり、かっこよすぎてしまったりしたかもしれない。
僕は(自分が)外国から来ているからかもしれないけど、社名のロゴタイプを呼び間違えてしまうくらいだったらむしろカタカナでいいのではないかと思っていた。アルファベットがあれば選択肢は増えますが、その方がかっこいい、とは特に感じていなかったです。」

対談 [後編]
事業の1領域だったマイナビブランドを受け、社名を「株式会社 マイナビ」へ。
この「勇気のいる決断」が、認知度調査80%超えを生んだ。


鳴海 雅子(なるみまさこ)
株行会社 マイナビ 広報部部長

<プロフィール>
上智大卒。株式会社 毎日コミュニケーションズ(現:株式会社マイナビ)入社。
入社から7年間、出版事業部にて、「Mac Fan」「PCfan」など13の雑誌創刊プロモーション、「週刊将棋」など出版物の宣伝・販促を担当。
1997年、「毎日就職ナビ(現:マイナビ)」の前身「マイキャリア」創設メンバーで、採用情報・ネット事業を6年間担当。新社会人向け紙媒体「フレッシャーズ」を創刊。
2003年、働く女性のためのウェブサイト「escala cafe(エスカーラカフェ/現:マイナビウーマン」、エド・ツワキさんのイラストの表紙をはじめ、一流執筆陣、クリエイターで話題となった雑誌「escala(エスカーラ)」の雑誌とサイトを同時に創刊。創刊から3年間編集長を務める。
2006年、全社の広報活動をする広報部を新設。マイナビブランド構築を取りまとめる。2007年に創設した女流将棋・最高峰棋戦「マイナビ女子オープン」、2008年から特別協賛をする男子プロゴルフツアー「マイナビABCチャンピオンシップゴルフトーナメント」(※石川遼選手がプロ転向後初優勝した大会)、2011年の社名変更をはじめ各種プロジェクトを担当。現在に至る。

<趣味・特技>
着付け(教授免許)、スキー(SAJ2級を最近取りました)、ゴルフ、
モータースポーツ(サーキット走行が相当ご無沙汰な、なんちゃって国内A級ライセンス)

マッティン・ハンソン(まってぃん・はんそん)
株式会社 リスキーブランド チーフデザイナー

 

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